円山鍼灸「円山漢祥院」 | 日記 | 肝臓胆嚢疾患の鑑別

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肝臓胆嚢疾患の鑑別

2017.04.06

肝臓、胆嚢に問題が生じている時の鑑別。 肝臓系に関係する症状として、皮膚の変化が挙げられます。その変化は、黄疸に代表され、蒼白、オレンジ、緑色を呈します。この変化は、ビリルビンの影響によって引き起こされ、ビリルビン値が2~3mg/dlに達すると目に変化が起こり、5~6mg/dlに達すると皮膚に変化が出ます。 また、ビリルビンは尿にも影響し、暗色尿や明色便(肝炎、胆嚢疾患、膵臓癌、肝細胞毒性薬物、肝硬変)がみられます。この色の変化は、ビリルビンが分泌されていないことを示唆しています。正常では、ビリルビンから変換される胆汁によって、便は褐色となります。 その他の皮膚変化として、紫斑、くも状血管腫、手掌紅斑がみられます。これらの症状ははエストロゲン値の上昇を示唆する血管症状です。これは、エストロゲンが肝臓で解毒されなかった結果生じます。 肝臓、胆管系にみられる筋骨格系疼痛は、肩甲間部、右肩、右肩甲骨周囲にみられます。この肩の疼痛が、唯一の症状であることもあります。 胆管系からの交感神経線維は、腹腔神経叢と内臓神経叢を介して、背側の脊椎領域で、肝臓繊維と交通します。これらの神経支配は両側性ですが、ほとんどの胆管の繊維は、右内臓神経を通って脊髄に達し、隣接する横隔神経と連絡するため、右肩の疼痛を引き起こします。 また、肝臓疾患は、異常な骨増殖を引き起こし、骨軟化症、骨粗鬆症などに関連し、骨痛、重度の変形、圧迫骨折に関与することもあります。 さらに、慢性肝疾患の非特異的合併症として、手関節および足関節の有痛性関節症がみられることもあります。 肝機能の異常によって、血清アンモニアおよび尿素レベルが上昇し、末梢神経機能が障害されます。また、アンモニア濃度の上昇は、脳でのグルタミン酸塩濃度の低下につながり、中枢神経系の代謝、機能が障害されます。これは、脳でのアンモニア濃度が上昇することによって、アンモニアがグルタミン酸塩と反応し、グルタミンが生成されるために起こります。 つまり、肝機能が障害されると、末梢神経、中枢神経ともに影響を受けるということです。 症状としては、羽ばたき振戦、両側性の手根管・足根管症候群がその代表として挙げられます。 まず以上が鍼灸師、柔道整復師など開業資格者の肝臓、胆嚢を疑う時の鑑別の理解になります。 覚えましょう!

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