円山鍼灸「円山漢祥院」 の日記
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寒さと漢方薬と。
2017.01.25
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寒さは東洋医学でも邪気の種類の中で多くの疾病を発生させることが知られています。 夏の邪気である暑邪はある程度体力がついていれば耐えられますが、冬の邪気の寒さは体力のある無しはそれほど関係なく体に侵入します。 風邪がよく知られていますが筋肉、骨格系、神経系の痛みを発生させる邪気としては有名です。 鍼やお灸でこの邪気に侵された場合は追い出すのですが、本人の力が足りないと、追いだせません。そのために使うのが漢方薬です。 ある程度体力がある前提ですが、冷えからきた筋肉痛でも、使いすぎて筋肉が痛くなってる時でも、使うのは麻杏よく甘湯がよく効きますし、冷えからきた血行が悪くなり使うのは芍薬甘草湯です。 よく足がつる方はつった時に使うと5分で治ります。上半身の神経痛には経皮加じゅつ付湯がよく効きますし、冷えからくる胃痛には安中散が適しています。 もちろん安中散は神経性の胃炎など通常の胃炎でも使います。 他にもあまり知られていなかった漢方薬の使い方があります。このわかりやすい漢方の使い方は今までの脈診や腹診で導き出す漢方医とは意見を異にする考え方です。 これを提唱しているのが、靜内で靜内病院を開業している消化器外科の井斎先生です。さらにわかりやすい漢方処方をどんどん発表しています。